野生動物

バンクーバー・ダウンタウンの喧騒からは、隣接する多様な野生動物がいかに身近な存在であるか信じられないことでしょう。バンクーバーはフレーザー河が太平洋と接するその河口域にあり、ロッキー山脈を源流とするフレーザー河はブリティッシュ・コロンビア州最大級の河川で、年間20トンに上る堆積物を海まで運んでいます。この堆積物の恩恵を受けた栄養価の高い水は、豊かな生物多様性を育んでいます。毎年、この河を遡上する何千万匹の鮭は、レジデント・シャチをはじめとする多くの天敵を惹きつけます。

シャチ(Orcinus orca)

BC州沿岸部とワシントン州には、レジデント(定住型)、トランジエント(回遊型)、オフショア(沖合型)の3種類のシャチが生息しています。これらのシャチは生物学・生態系学的に大きな隔たりがありますが、もっとも顕著な違いはその捕食におけるふるまいでしょう。レジデントのシャチは鮭、トランジエントはアシカやイルカといった海洋哺乳類を捕食します。オフショアのシャチには未解明の点が多いのですが、沿岸部に頻出しないものの、サメや大型魚類を主食としているようです。

ツアーでは南部コミュニティ・レジデントのシャチが良く見られます。

レジデントのシャチは年間を通して見ることができます。春、夏そして鮭が遡上する初秋はより良い季節です。

トランジエントのシャチは年間を通して見学できます。ステルスを思わせる移動と予測不可能な動きのため、レジデントのシャチよりも居場所の確定が困難です。

ゼニガタアザラシ (Phoca vitulina)

ゼニガタアザラシは地元でもっとも一般的な海洋哺乳類で、ツアーシーズンを通して95%の確率で見学できます。

トド (Eumetopias jubatus)

トドは4月/5月そして9月/10月のツアーで見ることができます。夏の間は繁殖期となっておりトドは北方の繁殖地に移動します。

California Sea Lion (Zalophus californianus)

トド

その名が示すとおり、トドはカリフォルニア南部で繁殖します。繁殖期以外の季節に多くのトドが北部のBC州に移動してきます。

トドは4月/5月そして9月/10月に良く見られます。

ネズミイルカ (Phocena phocena)

ネズミイルカは怖がりでなかなか船に近寄ってきませんが、年間を通してその姿を見ることが出来ます。

コククジラ(Estrichtius Robustus)

コククジラは太平洋北部沿岸部の浅瀬に生息しています。コククジラは毎年、メキシコの繁殖地からアラスカ近海という、哺乳類全種中最も長い距離を移動しますが、その距離は8,000キロに及びます。最北まで移動せず、BC州やワシントン州で夏を過ごすコククジラもいます。

コククジラに遭遇するチャンスが多いのは4月から6月までのツアーです。

イシイルカ(Phocenoides dalli)

イシイルカは小型で歯のある鯨の一種で、太平洋北部に生息し、ツアーでは年間を通して見学することができます。

ザトウクジラ (Megaptera noveangliae)

ザトウクジラはBC沿岸部で近年良く見かけるようになりました。9月から10月にかけてのツアーでよく見られます。